『このはな綺譚』萌えアニメと侮るなかれ。温かい触れ合いに優しい心蘇る良作

ついに最終回を迎えましたアニメ『このはな綺譚』

当初は「ケモミミ萌えアニメかぁ…どんなもんか」と内心敬遠しながら観始め、それがいつのまにか今年の秋アニメのなかで特に好きな作品の一つとなっていました。

で、このアニメあまりヲタクたちに注目されてない気がするんですよね。残念なことに。

良い作品なのにもったいなと思いますので、年越しの前に紹介記事をしたためておこうと思います。

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物語の舞台は、幽霊や妖怪,神様,言葉を話す動物,半獣といった類のものが当たり前に存在し共生している世界。この世とあの世の境に在る、とある宿場町。

キツネ娘の柚(ゆず)は、幼いころ雪に埋もれて抜け出せなくなっているところを尼の八百比丘尼(やおびくに)に助け出され、そのまま寺に引き取られて一緒に暮らしていたが、ある程度大きくなったところで社会勉強を兼ねてこの町の高級温泉旅館である「此花亭(このはなてい)」に奉公に出されることになる。

柚はこの此花亭にて個性的で素晴らしい仲間たちと出逢い、ともに仲居として働き、ここを訪れる多種多様な客をもてなしていくなかで不器用ながらも着実になにかを受け取り成長していく。そして彼女自身も持ち前の性格で周囲の者たちに良い影響を与えていく。

これは、そんな彼女と彼女たちの心温まる触れ合いの物語。

日常の喧騒を忘れ、気づかされるのはシンプルな答え


この作品、ケモミミが生えたキツネ娘たちが主役で、しかも女の子同士がイチャイチャするいわゆる「百合」表現もあるのでそういう部分にばかり注目が集まりそうですが、本当の魅力は物語そのものの方にある。

まず登場人物みんないい人たちで、「悪人」は出てきません。種族や来歴や性格には当然違いが有るし、喜怒哀楽はあるけれど、皆なんだかんだ優しい気持ち,純粋な心を持っている人たち。だから観ていて煩わしさが無く、嫌な気持ちにならないというのが前提として大きくある。

次に魅力的なのが柚の性格です。彼女は本当にドジでそのせいで周りをドタバタさせることがあるんだけれど、それでも、怒られることはあっても決して嫌われはしないし、こっちも彼女の生活ぶりを観ていて鬱陶しい気持ちにならない。それは何故かといえば、彼女の目がいつもまっすぐ前を向いていて、柔らかな温かさを持っているから。

柚が出逢う仕事仲間や客たちはただ終始ニコニコ・キャッキャウフフしてるだけじゃなくて、日々ちょっとしたことで思案しもするし、なかには内面に繊細な悩みやコンプレックスを抱えている者も居たりする。もちろん大小の差はありますが。柚のまっすぐで前向きで温かい目は、往々にして周りが気づかないような視点から物事の真理をとらえるのですが、そんな彼女が放つ純粋な一言が相手の悩みの根源を一瞬で蒸発させてしまうようなことが多々あるのです。

このような柚のものの見方がものすごく参考になって、視聴しながら自分自身について省みたり気持ちが軽くなったりする。

これがこの作品のいちばんの見所だと思います。

 

日常の喧騒,ちょっとしたイライラの積み重ね、我々はそういうものが積み重なってくると少しずつ心に狭い檻をつくってしまい、そこで目つきを悪くして性根を腐らせてしまうでしょう。今のように人間関係が非常にわずらわしい時代ではなおさらです。疲れる要因は本当に多い。

そういう面倒くさいものを忘れて、「やっぱりお互いに思いやって温かい気持ちで生きるのが一番いい」「まっすぐな目で観てみれば、この世には美しいものがこんなにある」というシンプルな答えを思い出すことが出来るのがこのアニメの一番の魅力。

もちろん、そのうえでキャラクターのほがらかな可愛さに癒されるのも大事な要素であります。

私はとくに皐(さつき)というキャラクターが好きなんですが、声を演じているのが元SKE48メンバーの秦佐和子という方らしく、声優歴は浅いものの凄くいい声となかなかの演技力を持っています。今後の活躍に期待です。(ちなみに柚役の方も調べてみると新人さんですがお上手ですよ。天使の3Pにも出ていた方ですね。お名前に「柚」が入っているのがまた良いなと少しほっこりします。詳細はこちら:大野柚布子

OP主題歌を担当しているのは、あのeufonius


狂信的ともいえる人気をほこるゲーム『CLANNAD』の主題歌「メグメル」、大人気アニメ『true tears』の主題歌であり名曲「リフレクティア」などを手掛けてきたeufoniusが、本作でOP主題歌「ココロニツボミ」を担当しています。しばらくアニメ主題歌を務めることはなかった彼らですが、この曲をもって復活。

耳触りのいい独特なメロディとriyaさんの澄んだ歌声は健在で、やはり心に残るいい曲です。アニメの世界観ともすごくマッチしています。

CD

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おわりに


絵も美麗だし音楽や演出も温かさに溢れていて凄くいい。号泣するような内容ではありませんが、人生にとって本当に大切なことを思い出すような感覚で自然と心があたたかくなる。そしてたまに涙が出ます。

やさしい気持ちがなければ味わえない、観ればやさしい気持ちが蘇る。そんな物語です。

難しい話は抜きで癒されたい、感動したいという人には間違いなくおすすめ。

とてもいい物語ですので、お暇なときにぜひ観てみてください。

 

・第1話(Amazonビデオ)

・Netflixでの視聴URL(短縮なし)⇒https://www.netflix.com/search?q=%E3%81%93%E3%81%AE%E3%81%AF%E3%81%AA&jbv=80221667&jbp=0&jbr=0

・原作コミック第1巻

・DVD/Blu-ray第1巻~春~

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